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2007年03月08日(木) 17時11分

プーチン大統領の一声で一変 ロシアのサッカー放送問題朝日新聞

 無料で見られたロシアのプロサッカー試合のテレビ放送を有料の衛星放送に限る動きに7日、プーチン大統領が不満を表明、関係団体はただちに再検討に乗り出した。資源エネルギーの外国への販売などでふだんは市場本位の経済原則を強調する大統領だが、国民の反発が必至な問題には別な立場で介入せざるを得なかったようだ。

 発端は6日、衛星放送の「独立テレビ・プラス」が今後4年間、ロシアのプレミアリーグと全試合を中継する独占契約を結んだことだ。契約総額は1億ドル(約116億円)という。

 だが、これを見る契約料は地域によって年間9千ルーブル(約4万1千円)から1万7千ルーブル(7万7千円)に上る。プーチン大統領は「一般のサッカーファンに出費を強いる。無料で見る機会を奪ってはいけない」とし、有力後継候補のメドベージェフ第1副首相に直接、善処策を講じるよう命じた。

 これを受けてロシア・サッカー協会のビタリー・ムトコ会長は「契約がファンの権利を損なうというのなら、変更も可能だ」と表明。さっそくプレミアリーグや独立テレビ・プラスなどと契約見直しの協議に入った。

http://www.asahi.com/international/update/0308/014.html