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2007年03月08日(木) 12時42分

「上院議員も公選を」 英下院が動議を可決朝日新聞

 英下院は7日、すべての上院議員を現在の政党などによる推薦や世襲ではなく、直接選挙で選ぶよう求める動議を賛成多数で可決した。ストロー下院院内総務が率いる超党派議員は法案の原案づくりを始めるが、上院側の反対が根強く、法案提出まで数年かかるという見方も出ている。

 全上院議員の公選を求める動議は113票差の賛成多数で可決。与党労働党だけでなく野党の保守党、自由民主党の支持も受けた。同時に、上院議員の80%を公選で、20%は政党などの推薦で選ぶという動議も38票差の賛成多数で可決された。

 ストロー下院院内総務は同日、「将来への歴史的一歩」と表現。英議会史上、下院で初めて上院議員の選出方法を抜本的に変える方向が支持された意義を強調した。

 上院議員は731人。614人が「一代貴族」と呼ばれる政党などの推薦を受けた議員、91人が世襲議員、26人が宗教界の推薦による議員となっている。

 現在、与党労働党が上院議員に推薦する見返りに実業家から多額の融資を受けていた疑惑の捜査が大詰めを迎えている。下院議員による上院改革への明確な支持表明の背景には、一連の疑惑の影響もあったと受け止められている。

http://www.asahi.com/international/update/0308/011.html