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2007年03月08日(木) 00時00分

日朝作業部会物別れ 次回会合も未定 東京新聞

 【ハノイ=中山高志】六カ国協議の日朝国交正常化に関する作業部会は二日目の八日午前十時(日本時間正午)、ハノイ市内の北朝鮮大使館で再開した。しかし、協議はわずか四十五分間で終了。一年一カ月ぶりとなった日朝の本格交渉は、日本人拉致問題をめぐる双方の主張が平行線のまま暗礁に乗り上げる結果となった。

 日本代表筋によると、次回の会合は設定できなかったが、引き続き意見交換を行っていくことでは一致した。

 二日目の協議は、当初合意した日本の植民地支配をめぐる過去の「清算」を含む国交正常化に加え、日本側は協議が中断した七日に取り上げた日本人拉致問題を再提起する方針だった。

 しかし、双方は互いの原則論を主張しただけで、実質協議には入らず、閉会したものとみられる。

 日本代表の原口幸市、北朝鮮代表の宋日昊(ソン・イルホ)の双方の日朝国交正常化交渉担当大使は協議後、それぞれ個別に記者会見を開き、協議結果などを説明する。

 日朝の事前協議の合意では、八日は午後まで協議を続行し、夕方には今後の部会の進め方などに関する締めくくり協議を行うはずだった。しかし、初日の協議中断を受け、宋大使は七日夜、八日の協議は午前だけで終わる見通しを示していた。

 原口大使も協議に先立ち「やってみないと分からないが、場合によっては簡単に終わることもあり得る」と記者団に述べていた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20070308/eve_____kok_____004.shtml