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2007年03月08日(木) 10時00分

「セカンドライフ」でニートが大金持ちになる!日刊ゲンダイ

 映画「マトリックス」みたいな“仮想社会”が現実の話になってきた。全世界で会員数300万人を超える米国発の仮想空間オンラインサービス「セカンドライフ」が、もうすぐ日本に上陸する。一部では「ニートが急増する」と懸念する声も聞こえるが……。

「セカンドライフ」は、会員がインターネット上の仮想都市に自分の分身をつくり、自由気ままに生活するゲームみたいなサービス。分身は男でも女でも構わない。現在、360万人の“住人”が起業したり、モノを作って売るなどして仮想通貨が流通している。この通貨は現実の米ドルに換金できるというからビックリだ。IT業界に詳しいジャーナリスト・井上トシユキ氏が言う。
「すでにさまざまな商売が成立しています。映画の自主製作が趣味で、仮想都市に映画館を建てて自分の作品を上映したり、土地を買って開発し、高騰させてから売って100万ドル(約1億1600万円)相当の大儲けをした人もいる。会員数は毎月30%以上も急増しています。企業も続々と参入していて、英国のロイター通信は『セカンドライフ支局』を開設、仮想都市で起きた出来事や事件をニュースにしています」
 漫画みたいな話だが、トヨタもこの中で新車発表をしたり、本物とソックリの車を売っている。米IBM、ナイキ、日産、中古書籍のブックオフなども次々と仮想店舗を出店しているのだ。風俗店もあり、レイプ事件も起きている。
「米国ではここで得た収入への課税ルールを検討しているほどです。課税が決まり、正式な収入と認められれば、職業欄に『セカンドライフ』と書く人も出てくるかも知れない。パソコンに向かっていれば仮想社会だけで収入を得られるため、現実社会に対応できないニートなどが逃げ込み、ますます社会復帰できないケースが増える事態も想定されます」(井上トシユキ氏=前出)
 とんでもない世の中になってしまった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070308-00000009-gen-ent