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2007年03月07日(水) 20時40分

血液ドロドロ商法が急増 「ブレスレットで治る」朝日新聞

 「検査の結果、あなたの血液はドロドロですよ」。こんな言葉で不安をあおられ、高額の健康器具や健康食品を買わされるトラブルが急増していることが7日、国民生活センターの調べでわかった。簡易キットを使い業者が検査をすることや結果を説明することは医師法で禁じられている。同センターは「病院以外の場所では検査を受けないでほしい」と注意を呼びかけている。

 同センターによると、簡単な血液検査や健康診断を受け、高額の健康器具や医療サービスを契約させられたという苦情が、統計が残っている96年度以降3510件あった。96年度は132件だったのが、05年度は589件と、約4.5倍に増えていた。

 関東地方の70歳代の女性は昨年2月、仮店舗のようなところで、「中性脂肪が高めで不安」と訴えたところ、店員に指先から血液を採取された。モニター画面を見せられ「血液がドロドロだ」といわれた。ブレスレットを15分ほどつけてから再度検査すると、「血液がサラサラになった」といわれた。そのブレスレットを約29万円で購入したが、つけても体調に変化はなかったという。

 被害者を年代別にみると、70歳代が最も多く全体の22%、60歳代が20%で高齢者が多い。平均契約金額は、54万円だった。販売形態は、店舗販売と訪問販売が各38%。また、空き店舗などを数日で転々とする「仮店舗」のような形で売るケースも11%あった。

 同センター情報分析部は「健康ブームにのって、悪質業者も手口が巧みになっている」と話している。

http://www.asahi.com/life/update/0307/011.html