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2007年03月06日(火) 00時00分

東国出身者が多い新選組 異文化の京都でどう活動 新選組の京都での活動を紹介する特別展=日野市で 東京新聞

 江戸など東国出身者が多い新選組は、風習の異なる幕末の京都でどう活動を進めていったのか−。そんな視点などから新選組の実像を紹介する特別展「新選組 京都の日々」が、日野市の「市立新選組のふるさと歴史館」で開かれている。 (杉本慶一)

 多摩地区出身の近藤勇や土方歳三らは、一八六三年に「浪士組」として京都に登場。一団は間もなく「新選組」に名を改め、市中の治安維持にあたった。

 特別展では、京に上ってから長州征伐までの新選組について、地元の博物館や寺院、個人の所蔵資料を中心に約百二十点を展示している。

 会場には、幕末の京都弁を再現した会話の録音を聴けるコーナーも。同歴史館の藤井和夫館長は「上京したばかりの近藤らが、地元の人との会話に苦労したことが想像できる」と話す。

 資料では、当時の京都の治安の悪さが分かる寺院の日記や、政治や思想への関心も高かった近藤勇が「攘夷(じょうい)ができなければ、新選組を解散するべきだ」などと書いた書簡などもある。

 藤井館長は「時代小説に登場する新選組ではなく、日本史の中での新選組の位置付けを理解するきっかけになれば」と話している。

 特別展は五月二十日まで(月曜休館、月曜休日の場合は火曜休館)。午前九時半−午後五時。入館料は大人二百円、小人五十円。問い合わせは同歴史館=(電)042(583)5100=へ。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070306/lcl_____tko_____003.shtml