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2007年03月06日(火) 00時00分

不正裏付ける“流出書類” 県連、真偽など明言せず 東京新聞

 角田義一参院議員が参院副議長を辞任することになった二〇〇一年参院選時の不正献金疑惑に絡み、民主党県連の長沼広事務局長は五日、記者会見し、同県連から「流出した」としていた当時の経理資料の可能性がある書類が見つかったと発表した。領収書控えや出入金伝票、帳簿、献金リストで、報道機関から「返却」されたという。書類の真偽や「ヤミ献金」の存在については、「(報道機関の)入手先や経緯が不明」として明らかにしなかった。資料は「(県連ではなく)個人として預かった」とした。

 長沼氏によると、出入金伝票や帳簿、リストは〇一年六−七月から九月ごろのもので二千五百件以上の献金を記載。領収書控えは七月十三−二十八日。中には、政治資金規正法で献金を禁じている在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の「在日本朝鮮群馬県商工会」の献金も含まれていた。書類四点の中での整合性はあるという。

 長沼氏は、資料に押印されていた県連の印鑑について「似ている」とした。当時の書類作成者は「自分で書いたものもあるし、書いていないのもある」と答えたという。書類に記された献金は収支報告書に記載がなく、書類はヤミ献金の裏付けになるが、長沼氏は「第三者が手を加えた可能性があり、オリジナルかどうか不明」などとあいまいな説明を繰り返した。

 長沼氏によると、資料を見た角田参院議員は「ふーん」とだけ感想を言い、「(長沼氏が)個人として預かったのだから個人で対応してほしい」と話したという。長沼氏は、当時の県連事務局長に話を聴くとしたが、県連の最高執行役員会議の開催予定はなく、県連が機能不全に陥っていることも露呈した。 (石屋法道)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/gnm/20070306/lcl_____gnm_____001.shtml