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2007年03月06日(火) 16時13分

平成電電 配当率10%で投資者急増 全体の9割、計440億円集金産経新聞

 「平成電電」の詐欺事件で、予定配当利率を8%から10%に引き上げた平成16年10月から、投資する人が大幅に増えていたことが6日、関係者の話で分かった。資金を募った全21回のうち、10%の配当で集まった投資は計約440億円に上り、全体の約9割を占めた。

 警視庁捜査2課は、詐欺容疑で逮捕した同社の元社長、佐藤賢治容疑者(55)らが、資金繰りが悪化したことなどから配当利率を上げることで、さらに一般投資家から資金を集める狙いがあったとみて詳しく調べている。

 調べなどによると、平成電電は15年8月以降、約1万9000人から約490億円の投資を集めたとされる。当初の予定配当利率は8%だったが、16年10月の募集から10%に引き上げた。同社はこの時期からテレビや新聞で有名タレントを起用した派手なPRを展開していた。

 同課は、同社の事業は遅くとも17年1月ごろには事実上破(は)綻(たん)していたとみており、集めた金は、通信機器購入費に充てず、そのまま配当に回す自転車操業状態にあったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070306-00000034-san-soci