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2007年03月05日(月) 00時00分

熱唱響かせ「町」に別れ 城山町朝日新聞

  相模原市への編入合併を11日に控える城山町の町立相模丘中学校で4日、八木大二郎町長や町民ら、関係者約千人が参加して閉町式があった。55年に旧川尻村、旧湘南村、旧三沢村の中沢地区が合併して町制施行以来、約半世紀の歩みを振り返り、新「相模原市」の一員として、さらに住みよい街づくりを進めていくことを誓った。

(小川太一郎)

  八木町長は式辞で、合併をめぐり推進派と自立派が激しく対立したことに触れ、「ともに、城山を愛する心から真剣な議論をいただいたと思う」と指摘。「経験を生かし、互いに憎しみあうことなく、力を合わせずっと住んでいたいと思える新たな街づくりを進めていこう」と訴えた。

  病気療養中の小川勇夫相模原市長に代わり、あいさつした加山俊夫助役は「様々な面で緊密に交流、一体として発展してきた」と前置きし、「これまで培ってきた街づくりは新市になってもしっかり受け継いでいく」。尾高暉重副知事は「新市が地域の伝統と特徴を生かした自立分権都市として発展を期待する。県としても合併後の街づくりを引き続き支援していく」と述べた。

  式典を前に会場の相模丘中の体育館が81年の火災で全焼した際、悲しみを乗り越えようと歌われて以来、歌い続けられている合唱曲の「大地讃頌(さんしょう)」など3曲を、特別編成合唱団が熱唱、首都圏のベッドタウンとして人口約2万3千人の町へと発展してきた歴史を映像で振り返った。

  式の最後の町歌斉唱、八木町長らによる町旗降納の際には、目頭を押さえる出席者もいた。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000703050003