記事登録
2007年03月05日(月) 15時57分

平成電電元社長ら逮捕 投資家3人から1億円詐取産経新聞

 通信ベンチャー「平成電電」(昨年6月破産)が、虚偽の説明で東京都内の男性ら3人から投資名目で計約1億円をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は5日、詐欺容疑で、平成電電元社長、佐藤賢治(55)=東京都品川区西大井、平成電電システム元社長、熊本徳夫(54)=中央区銀座=ら5容疑者を逮捕した。

 平成電電の事業をめぐっては、平成電電システムなど協力会社2社が高利回りをうたい個人投資家約1万9000人から約490億円を集めていた。警視庁は、平成17年以降は、通信機器の購入の実態がないにもかかわらず、虚偽の説明で資金を集め運転資金や配当金に充てていたとみており、詐取総額は約1万3000人から集めた約300億円に上るとみて裏付け捜査を急ぐ。

 調べでは、佐藤容疑者ら5人は17年8月中旬、投資家に対し「平成電電システムが出資を受けた資金で、通信機器を購入するために使う」との虚偽の内容を記したパンフレットを送り、3人に約1億円を振り込み入金させて詐取した疑い。

 平成電電は15年に格安固定電話サービスをはじめ、平成電電システムなど協力会社2社から通信機器をリースする形で事業を始めた。協力会社2社は年利8〜10%の高利回りの名目で資金を集めていたが、投資金を配当や運転資金に充てた自転車操業に陥っていたとみられ、経営破綻(はたん)を発表した17年10月以降、配当を停止した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070305-00000025-san-soci