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2007年03月05日(月) 00時00分

ヤミ金事件、組織犯処罰法適用へ朝日新聞

 金融業者としての登録のないまま、多重債務者らに法外な利率で貸し付けをしていたなどとして東京のヤミ金グループ7人が逮捕された事件で、仙台南署や県警生活環境課などは5日にも、同グループの首謀者とされる石井竜矢被告(24)=貸金業法違反罪で起訴=を、組織的犯罪処罰法違反(犯罪収益等の隠匿)容疑で追送検する方針を固めた。

 調べでは、石井被告は昨年7月ごろからヤミ金業を始め、約10件の他人名義の銀行口座を購入し、多重債務者らに返済金を振り込ませて違法な収益を隠していた疑い。同年11月までの約5カ月間で、全国32都道府県の約200人から合計2500万円の収益を得ていたと見られるが、口座にはわずか8万円ほどしか残っていなかった。

 不法に集めた収益は、暴力団の資金になっていた可能性があるという。

 このグループは、うその火災通報をして債務者の自宅に消防車を呼んだり、債務者を殴り肋骨(ろっ・こつ)の骨を折るけがを負わせるなど、悪質な取り立てをしていたことも判明している。

 県消費生活センターによると、昨年4〜12月の相談計約1万件のうち、最も多く寄せられた相談内容は「多重債務問題」で、全体の約2割を占めている。ヤミ金業者による執拗(しつ・よう)な取り立てのため自殺を図った人は、同センターが確認しただけで同期間中に8人もいるという。

http://mytown.asahi.com/miyagi/news.php?k_id=04000000703050003