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2007年03月04日(日) 10時00分

世界同時株安 3月19日警戒日刊ゲンダイ

「世界同時株安」にアワを食った個人投資家は多かったはず。引き金になった中国株は28日持ち直したが、今後また、中国→米国→日本のドミノ倒しで大損させられたら、たまったものじゃない。「次は3月19日から要警戒」(中国株アナリスト)だ。
「(世界同時株安は)中国政府による株式規制に対する警戒をきっかけとしており、各国のファンダメンタルズに与える影響は小さい」(いちよし投資顧問運用部長の秋野充成氏)
 米中も日本も市場は過熱気味だったから、むしろ「いいガス抜きになった」という楽観的な市場関係者も少なくない。経団連の御手洗会長も「28日の下げは短期的。(平均株価が)2万円を狙う状況に変わりはない」とか言っていた。
 とはいえ、パニック売りで大損した個人投資家は泣くに泣けないんじゃないか。そもそも、NYがクシャミをしたらカゼをひく東京市場だ。またぞろ中国株急落をきっかけに……という恐れは十分ある。注意した方がいい。

「中国株は3月19日から要警戒です。というのも、中国では12月決算の発表が3、4月に集中する。ちょうど、この頃から材料出尽くしで上値が重くなっていきます。そのうえ、3〜5月には新規上場ラッシュが重なる。短期的な売り圧力になります。さらに、中国政府や政府系企業が持っていた『非流通株』の売却が解禁され、一部が流通し始めるでしょう。ピークの4、5月に総額で1兆5000億円相当が解禁になるので、需給の圧迫要因になる。これらをにらんで買い控えが進む、つまり、急落の恐れが出てくる。それが3月の第4週目あたりから、というわけです」(中国株アナリスト=前出)
 来年には北京五輪もあるし、「中国株は長期的にはブルマーケット(強気相場)が続く」(大手証券会社関係者)という声が根強い。そうは言っても、とりあえず、4月いっぱいまでは警戒した方がよさそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070304-00000009-gen-ent