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2007年03月03日(土) 10時00分

世界同時暴落 東証一時700円超える下げ日刊ゲンダイ

 世界の株式市場が同時大暴落の様相を呈している。28日午前の東京株式市場も海外市場での急落を嫌気した売りが殺到し、全面安の展開。平均株価の下げ幅は一時700円を超えた。

 この日は中国の主要株価指数の暴落が引き金となって欧州株も軒並み急落。バブル気味の中国経済への警戒感が急速に台頭したことから、米国経済への先行き不安も広がった。ニューヨーク市場ではダウ工業株30種平均が一時500ドル以上と、01年9月の同時テロ直後に次ぐ下げ幅を記録した。
 この流れを受けて、東京市場でも売り一色となり、取引開始直後は主要銘柄のほとんどが値がつかない状態。平均株価の下げ幅は一時730円を超えた。700円以上の暴落は、00年5月以来、約6年9カ月ぶり。その後も買いは戻らず、前日比644円85銭安の1万7475円07銭で午前の取引を終えた。東証1部の全銘柄の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)も70.36ポイント低い1740.97まで急落した。
 東京市場では平均株価が1万8300円台に乗り高値警戒感が高まっていた上に、為替相場も1ドル=118円台まで円高が進んだため、輸出関連企業の業績向上期待は水を差された格好だ。市場ではまだ下がるとの見方も根強い。
「今回の株価急落は米国株安に加え、これまで急上昇してきた反動が大きい。米国市場や為替相場の動向はまだ不透明で、しばらくは様子見気分も広がって調整局面が続き、平均株価は1万6500円台が下値のメドになるとみている」(新光証券エクイティ情報部投資情報課次長・三浦豊氏)
 景気回復期待にも再び暗雲が漂い始めた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070303-00000007-gen-ent