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2007年03月03日(土) 10時00分

日興まだケタ外れの損失隠し日刊ゲンダイ

 利益水増し決算で上場廃止危機の日興コーディアルグループはきのう(27日)、05年3月期と06年3月期決算の訂正報告書を金融庁に提出、同時に有村純一前社長ら3人に総額31億円の損害賠償請求訴訟を起こすと発表した。しかし、これで一件落着とはいかない。日興の不正をスクープしたジャーナリスト、町田徹氏が明日発売の月刊現代で報じる中身は衝撃だ。

 日興の決算訂正は、05年3月期で約100億円、06年3月期で約85億円もの利益水増しがあったというもの。
 ところが、月刊現代の町田リポートによると、ケタが違うのだ。「1000億円を超す特別損失隠し」の疑惑が存在するというのである。これが本当ならば、06年3月期で879億円の当期純利益を上げた日興は赤字に転落する。「最終赤字を黒字と装う粉飾は重罪。直ちに上場廃止である」と町田氏は書く。日興の粉飾には検察も重大関心を示しているという。
「50億円の粉飾でホリエモンを逮捕した捜査当局は、日興の1000億円もの巨額不正を見過ごすのでしょうか。5億円ぽっちの課徴金で済まされるのであれば、捜査当局の存在価値はないことになります」(町田氏)
 日興の有村純一前社長は安倍首相と家族ぐるみの付き合いとされる。三菱系の日興には、これまた三菱グループの岩崎家が創始者になった成蹊閥があるという。こちらでも安倍とつながっていく。捜査当局はトップの特別背任まで含めて踏み込まなければ、ウソだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070303-00000009-gen-ent