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2007年03月03日(土) 11時01分

振り込め詐欺:おれおれ詐欺の被害者、50歳以上女性7割−−06年 /栃木毎日新聞

 ◇総額、前年比倍の6億円
 県内で06年にあった「おれおれ詐欺」の被害者の約7割が、50歳以上の女性だったことが県警捜査2課のまとめで分かった。一方、「架空請求詐欺」や「融資保証金詐欺」を含む振り込め詐欺全体の被害総額は約6億円で、05年から倍増した。県内で再び猛威を振るう詐欺事件に、県警は警戒感を強めている。【山下俊輔】
 振り込め詐欺の内訳は、電話で家族を装い現金を振り込ませる「おれおれ詐欺」が最も増加しており、計100件(前年比47件増)、被害額も計約2億7300万円(同約1億7700万円増)となった。うち67件の被害者は、50歳以上の女性だった。
 振り込め詐欺犯の多くは自宅の電話にかけて来る。最近では会社員の親を狙って横領金の補てんを要求するケースが増えており、同課は、50歳以上の女性が被害に遭う要因を▽昼間に自宅にいる可能性が高い▽20〜30代の社会人の子供がいる可能性が高い——と分析している。
 また、はがきや電話で未納料金を求める「架空請求詐欺」が116件(同19件増)、約1億6400万円(同5900万円増)で、融資話で保証金などを振り込ませる「融資保証金詐欺」は202件(同8件増)、約1億6000万円(同5900万円増)だった。
 合計すると、418件(同74件増)、約5億9700万円(同2億9500万円増)で、被害総額を押し上げた要因として、1件当たりの多額被害が相次いだことが挙げられる。06年中に1000万円以上の被害に遭ったケースは6件。最高額は昨年9月、小山市の女性がだまし取られた2950万円だった。
 同課は「多くの人は振り込め詐欺を知っているのに引っ掛かってしまう。子供や孫からお金の要求があった場合、慌てず冷静に対応し、振り込む前に警察や周りの人に相談してほしい」と注意を呼び掛けている。

3月3日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070303-00000010-mailo-l09