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2007年03月03日(土) 00時00分

タミフル、3人の子に4倍 調剤ミス川崎で朝日新聞

  川崎市地域医療課は2日、高津休日急患診療所(高津区)で2月25日、インフルエンザと診断された5歳の男児2人と7歳の女児1人に、用量の4倍近い治療薬タミフルを調剤するミスがあったと発表した。薬剤師がはかりの単位を間違え、男児1人と女児1人が1回分を服用した。市は「命にかかわるミス」と謝罪しているが、いまのところ服用による副作用は起きていないと説明している。

(小島寛明)

  地域医療課によると、25日に診察を受けた男児の親から「薬の量が多いのでは」と問い合わせがあり、発覚した。確認したところ、市から委託を受けている市薬剤師会の薬剤師がタミフルの一種の「タミフルドライシロップ」を調剤する際に、はかりの単位の設定が、本来はグラムのはずが匁(もんめ)になっていた。1匁は3・75グラムで、用量の4倍近くを3人に調剤したという。

  地域医療課は「命にかかわるミス。二度と起きないようにしたい」としている。

  また、川崎休日急患診療所(川崎区)でも2月25日、インフルエンザと診断された女性(40)に対して、医師がタミフルのカプセルを処方したのに、担当の薬剤師が誤って総合感冒薬を渡すミスもあったことを市は明らかにした。この診療所でも市薬剤師会に調剤が委託されていた。

  タミフルをめぐっては、服用した中学生が転落死する事例があり、厚生労働省が異常行動と服用の関係を調査している。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000703030002