記事登録
2007年03月03日(土) 00時00分

スキー場に雪分ける朝日新聞

 少雪で悩むスキー場のため、湯沢町が町道の除雪を1カ月以上早め、集めた雪をスキー場に無償で分けている。願ってもない町のはからいに、雪ため場の公園入り口は、積み込み待ちのダンプカーが列をなしていた。

 暖冬のあおりを受け、町内のスキー場は滑走不可能なゲレンデもあるなど打撃を受けている。そこで町は1日から、本来は4月以降に作業を始める町道の除雪を急きょ前倒しし、集めた雪を希望するスキー場に分けることにした。

 雪はいったん町中心部に近い公園駐車場まで運び、そこからダンプカーに積み込むまでを町が行う。ダンプカーを借り、ゲレンデまで運ぶ費用はスキー場が負担する。

 町が先月末に町内スキー場に呼びかけたところ、2日までに6カ所のスキー場が希望。この日は計24台のダンプカーがゲレンデとの間で雪をピストン輸送した。

 町建設課によると、除雪するのは町内の標高の高い場所を通る町道の計7・8キロ区間。雪の深さは平均1・3メートルで、量にすると4万立方メートル分あるという。例年なら、新年度の予算による「春除雪」の対象区間だが、除雪を前倒しすることで、町が費用を出して待機させている業者を稼働させる狙いもある。

 このはからいは3日まで。アメダスによる湯沢の積雪表示は先月末から0センチが続いており、あるスキー場の担当者は「独自の雪集めも限界に近い。1日でも長く営業したいので、ありがたくいただいている」と喜んでいた。

http://mytown.asahi.com/niigata/news.php?k_id=16000000703030005