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2007年03月03日(土) 00時00分

小笠原氏 「県事業を総点検」朝日新聞

∞福祉優先、改革示す∞

 22日告示の知事選で、共産党県委員会が党公認候補として擁立することを発表していた党県常任委員の小笠原年康氏(53)が2日、県庁で記者会見を開き、立候補を正式に表明した。「暮らしや福祉を最優先し、県のすべての事業を組み立て直すことが必要」として、県政の「改革プラン」を発表。選挙戦では、プランをもとにした「マニフェスト」を作成して有権者に配布する考えを示した。

 改革プランには、小学校卒業まで子どもの医療費の無料化▽教育費の保護者負担軽減や30人学級の拡大、私立校への助成拡充▽中小業者、地場産業、農林漁業への支援——など7項目を盛り込んだ。「県事業を総点検する」立場から、選挙戦では松江市の大手前通り拡幅事業や中国電力島根原発のプルサーマル計画容認の白紙撤回を訴えていくという。

 「マニフェスト」の内容については、国の交付税措置の方針が見えないとしたうえで、「数値や年限目標を書くのは難しい」と話した。候補者同士の公開討論会を実施する方向で検討する考えも明らかにした。

 会見に同席した党県委員会の中林隆委員長は、小笠原氏を「労働組合運動に携わりながら、医療や教育の問題に取り組んできた」と紹介。「政策能力に優れ、党が責任を持って県民のなかに送り出せる人物」と評した。

 知事選では、ほかに自民、公明推薦の前財務省財務官、溝口善兵衛氏(61)が立候補を表明している。

http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000000703030004