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2007年03月03日(土) 00時00分

広島市長選 連合広島も「分裂」の様相 朝日新聞

 4月8日投開票の広島市長選をめぐり、連合広島(宮地稔会長)は2日、前市長の秋葉忠利氏(64)を応援する決定をしたと発表した。秋葉氏は政党・組織の推薦を求めないとしているため、前回市長選(03年)と同様に政策協定は結ばず、勝手連的に応援する。一方、連合広島の浅尾英美副会長(中国電力労組県本部長)は朝日新聞の取材に、元市議の大原邦夫氏(57)を独自支援すると表明。混戦の市長選は労組でも「分裂」の様相が高まっている。(武田肇)

 宮地会長は広島市役所で記者会見を開き、「昨年末の原爆ドーム世界遺産化10年のイベントへの協力をはじめ、核兵器廃絶、恒久平和を実現する取り組みでいい関係で連携してきた。4年間の市政は評価できる」と説明。具体的対応は構成労組に任せるとしたが、「組織決定した以上、(傘下労組は)濃淡はあっても何らかの協力をしてほしい」と強調した。

 連合広島によると、労組員のうち広島市民は約6万人。推薦要請はなかったが、被爆者援護や反核平和運動に取り組む「県原水禁」を担う旧総評系の労組が支援に熱心だったという。

 一方、浅尾副会長はこの日、朝日新聞の取材に「秋葉氏と政策のすりあわせもせずに応援を決めることに納得できない」と批判。その上で「私個人として政策で一致する大原氏の応援に加わる」と話した。今後中国電力労組としての対応は「未定」とした。

 市長選では、自民党が中川秀直党幹事長らに擁立された柏村武昭・参院議員(63)を推薦する一方、一部の自民市議が大原氏の支援に回り、党分裂の様相となっている。ほかに不動産業荒木実氏(63)、市民団体代表前島修氏(33)が立候補表明している。

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000000703020001