記事登録
2007年03月03日(土) 00時00分

岩国基地周辺の騒音調査 7地点追加朝日新聞

  県は07年度から、米軍岩国基地周辺での騒音調査を新たに5カ所で始める。同基地へ空母艦載機移転が実現すると、騒音の状況に変化が予想されるため。従来の測定地点は旧岩国市と旧由宇町にほぼ限られていたが、騒音の増大が懸念される和木・周防大島両町でも調査を始める。国も両町で今月中に調査を始める予定で、計7カ所増えることになった。

  県の騒音調査は環境省の委託事業。新たな設置場所は、岩国市2、周防大島町2、和木町1。

  県は「うるささ指数」(W値)が70以上の区域=グラフ=を主な基準として4カ所で現在測定している。このほか防衛施設庁が基地内外に7カ所あり、岩国市と柳井市も独自に測定している。

  艦載機移転後は、国は70W以上の区域が変化すると予測し、2町で騒音が増すとみられている。08年度に滑走路沖合移設事業が完了し、艦載機移転後は米軍機の飛行経路は変わるといわれる。県が騒音調査を始めるのは、70Wに新たに入る区域が中心だ。

  艦載機移転は、日米両政府の最終合意で「14年までに完了」とされた。測定は当面10年間を予定し、測定期間は各年度内の2カ月間。

  県はこれまで蓄積した騒音データを艦載機移転計画の分析に利用した。「艦載機移転後も基地周辺の環境は現状より悪化しない」という昨年2月に示した見解は、この分析結果に基づくという。

  県環境政策課は「環境基準が守られているかどうか把握し、超えている場合は必要な施策を検討する」と話している。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

■■ 騒音の新設調査地点 ■■

<設置者・県>

      調査地点名          所在地

  1. 公共下水道和木ポンプ場   和木町和木5丁目
  2. 装束供用会館          岩国市装束町4丁目
  3. 県岩国ポートビル        岩国市新港町4丁目
  4. 浮島小学校           周防大島町浮島
  5. 小松コミュニティセンター   周防大島町小松

<設置者・国>

      調査地点名          所在地

  a. 瀬田4丁目集会所       和木町瀬田4丁目
  b. 蒲野中学校           周防大島町東三蒲

※ 調査地点名の番号は地図上の表記と対応。

http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000703030004