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2007年03月02日(金) 00時00分

川内氏断!森訪問謝罪は「三文芝居」朝日新聞

 歌手森進一(59)に、ヒット曲「おふくろさん」の歌唱禁止を突きつけている作詞家の川内康範氏(87)が1日、青森・八戸市の自宅へ謝罪に訪れた森の行動を「三文芝居」と断じた。川内氏は現在、都内に滞在中で、先月27日に八戸入りした森とは擦れ違い。川内氏は森が自宅に届けたようかんを送り返し、この日はスタッフを通じ「(森と)今後も会うつもりはない」と、生涯絶縁を宣告した。

 恩師の逆鱗(げきりん)に触れた森の行動は空回りするばかりで、ついに川内氏から“生涯絶縁”を宣告された。川内氏はこの日、宿泊先のホテルで、秘書を通じ「他の人の曲がいっぱいあるでしょうから、(歌手活動に)支障もないでしょう」「今日も会うつもりはないし、今後もない」。川内氏は今後、森と一切の関係を絶つことで、騒動を収束させる意向を明らかにした。

 森の代表曲「おふくろさん」の冒頭のセリフをめぐり、泥仕合が発覚してから1週間余り。川内氏が森の連絡を受け付けないため、先月27日に森は八戸の自宅を訪ねた。その時すでに川内氏は東京へ向かっており、同28日にも自宅へ行った森は、玄関に手紙を添え、高級和菓子店「とらや」のようかんを置いて帰った。

 森としては、精いっぱいの誠意を見せた…はずだった。ところが、これを川内氏は「三文芝居」とバッサリ。この日、報道関係者にあてた手紙には「森進一の三文芝居の片棒をかつぐ一部マスコミとの面談は拒絶します」とも書いた。宿泊先のホテルへ戻った際には、手にしていたステッキで質問をさえぎるほどのいら立ちを見せた。

 動けば動くほど泥沼に沈むばかりの森だが、この手紙には、もっと残酷な回答があった。土産に置いて行ったようかんを「品物の一切は本日、森事務所に返送しました。これが私の返事です」。川内氏は、森を徹底して拒否する姿勢を明確にした。

 これに対し、この日、森のスタッフは「謝意が伝わるまで、一生懸命に手を尽くしたい」と、あくまでも今後も恩師の怒りを解くために誠意を見せたいという。とはいえ、川内氏の秘書も「先生の意志は固い」と話しており、面会すら拒絶された森は、いよいよ土壇場まで追い詰められたようだ。

http://www.asahi.com/culture/music/NIK200703020012.html