記事登録
2007年03月02日(金) 00時00分

シートベルト助手席未着用も摘発朝日新聞

◇シートベルト着用率、全国最下位
 助手席未着用も摘発

 県内の助手席でのシートベルト着用率が全国最下位になったのを受け、県警は20日から、助手席の同乗者だけがシートベルトを着用していない場合でも道交法違反(シートベルト着用義務違反) の疑いで摘発する方針を決めた。 1日に強化した運転者への取り締まりの際や、県警のホームページを通し、この方針について周知を図っている。   (佐藤達弥)

◇県警20日から開始、周知を徹底

 昨年10月に警察庁と日本自動車連盟(JAF) が全国885カ所の一般道と高速道で調査した結果、県内のシートベルト着用率は一般道の運転者で新潟県、大阪府に次ぐ全国ワースト3位の90・5%。助手席同乗者は全国最下位の67%だった。 高速道でも運転者が兵庫県、大阪府に次ぐワースト3位の94・3%、助手席が最下位で81%という「不名誉な数字」 (県警交通指導課)。 03〜05年の一般道での着用率を見た場合、運転者ではほぼ横ばいだが、助手席同乗者では年々減少している。

 死亡事故の統計では、シートベルトを着けていれば助かった例が少なくない。 同課によると、昨年車に乗っていて交通事故で亡くなった人は33人で、うち13人はシートベルトを着けていなかった。 7人は着用していれば助かる可能性が高かったという。 今年の死亡事故を見ても、2月27日現在で乗車中に亡くなった5人全員が着用していなかった。

 県警は高速道での違反や指導に従わない場合などを除き、運転席の着用義務違反だけを取り締まりの対象にしてきたが、自動車利用のマナーの悪化がみられるとして取り締まりの強化を決定。 年間の交通事故死者数を100人未満に抑えようと、昨年に引き続いて進めている「交通死亡事故抑止“アンダー100”作戦」 の達成を目指すとしている。

 20日からの取り締まりでは、助手席の同乗者が着用していなかった場合、運転者に違反点数1点が付加される。 運転者も着けていなかったときは点数は変わらない。 今月から毎月、4、10(シート) 日などを選んで数日間の取り締まり強化日を設けるという。

 1日、松山市北吉田町の県道では松山西署員9人が、シートベルトをしていないドライバーを呼び止めて違反切符を切ったほか、20日以降の助手席同乗者の取り締まり方針についても説明した。 同課は「シートベルトの着用率を上げ、一人でも重大事故に遭う人を減らしたい」 と話している。

http://mytown.asahi.com/ehime/news.php?k_id=39000000703020008