記事登録
2007年03月01日(木) 00時00分

フェロシルト、豊橋へ搬入計画 石原産業 中間処分場で無害化 中日新聞

 有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を製造した石原産業(大阪市)が、埋設地から回収した特別管理産業廃棄物(特管)の基準を上回る六価クロムを含むフェロシルトを処理するため、同社四日市工場(三重県四日市市)から愛知県豊橋市の中間処分場への搬送を計画していることが分かった。特管は有害性が高いため、地元の強い反発が予想される。

 豊橋市などによると、搬送先は産廃処理業「ミダック」(静岡県浜松市)が所有する豊橋市東細谷町の中間処分場。愛知県は県外から産廃を搬入する際に自治体への届け出を義務付けており、石原産業は1月中旬に2000トンの搬送計画を届け出た。

 三重県によると、石原産業四日市工場では各地の埋設地で回収したフェロシルト約43万トンを仮置きしており、うち特管基準を上回るのは二千数百トン。その大半が運び込まれることになる。

 特管の中間処理許可を受けているミダックは、薬剤を使ってフェロシルトに含まれる六価クロムを無害な三価クロムにする。石原産業は3月末までにフェロシルトを搬入予定で、無害化後は四日市工場に戻さず、最終処分場に運ぶという。市の要請を受け、地元説明会の開催も検討している。

 豊橋市廃棄物対策課は「廃棄物処理法に基づいた適正な処理であれば搬入は拒否できない。ただ、石原産業には『自社内で処理するのが社会的責任ではないか』と申し入れている」と説明。石原産業は「担当者不在のためコメントできない」としている。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070301/mng_____sya_____007.shtml