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2007年03月01日(木) 00時00分

千代田区、環境に優しい新庁舎  太陽光発電や雨水再利用 区役所新庁舎1階ロビー。一部は吹き抜け構造になっている=千代田区で 東京新聞

 千代田区が国と共同事業として進めていた「九段第三合同庁舎・千代田区役所本庁舎」が完成し、二十八日に同庁舎で引き渡し式があった。新区役所には午後十時まで利用可能な図書館、障害者就労支援施設、男女共同参画センターなども入る。五月七日の開館に先立ち、三月十五、十六日には区民を対象にお披露目式が行われる。

 新区役所は二〇〇一年の都市再生プロジェクトにより、国の合同庁舎と一体的に整備されることが決められた。民間企業グループで構成されるSPC(特別事業目的会社)に設計、建設、維持・管理、運営を委託する民間資金活用による社会資本整備(PFI)事業を採用。工事発注者の国交省関東地方整備局にとっては、初のPFI事業となった。

 同庁舎は地上二十三階−地下三階で建物の高さは約九十八メートル。延べ約六万平方メートル。区役所部分は一−十階、全国で初めて平日午後十時まで開館する予定の区立千代田図書館が九−十階に入るほか一階には障害者が働くパン工房が入る。総務省関東総合通信局や財務省会計センター、厚生労働省関東信越厚生局など国の機関は上部階に入る。

 建物内部と周辺に視覚障害者向けの音声誘導装置をつけるなどバリアフリー構造となっているほか、建物内に太陽光発電装置や雨水・排水再利用の施設を設置するなど環境に優しい「グリーン庁舎」も売りの一つ。すぐ近くにある、一九五五年から使っている現区役所本庁舎の将来の活用方法は検討中という。 (越守丈太郎)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070301/lcl_____tko_____001.shtml