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2007年03月01日(木) 00時00分

小田原市立病院 受診停止を拡大朝日新聞

  小田原市立病院が4月1日から、内科系の呼吸器、消化器、循環器の3科と、耳鼻咽喉(じびいんこう)科で新規の外来患者を受け付けないことになった。横浜市立大学など内科系の常勤医の派遣を受けてきたが、大学側が医局の医師不足から派遣医を引き揚げるため、その影響を受けた。

(岡田宙太)

  病院は昨年から、腎内科、神経内科、心身医療科について初診受け入れを停止しているが、これがさらに広がるかたちだ。

  内科系常勤医は、昨年より4人減って計16人になる。このため、呼吸器、消化器、循環器の3科は、開業医の紹介状がないと、初診を受けつけない。1年以上受診歴がない患者も新たに紹介状が必要になる。耳鼻咽喉科は3カ月以内に受診歴がないと、紹介状の提出を求める。

  リハビリ科も常勤医がいなくなり、現在通院している患者に別の医療機関を紹介する。重度の障害のある患者と15歳未満の小児患者は週2日、非常勤医が対応する。

  医局からの常勤医引き揚げ方針を受け、中島麓院長や市幹部が県内に加え、千葉大など首都圏6大学を訪れ、医師派遣を要請してきたが、十分な確保はできなかった。
  一方で小児科は医師を増やし、救急救命科は常勤化する。

  中島院長は「公立病院は法律の制約があり、開業医や民間病院に比べ格段に収入が低い。初診停止は、いまいる常勤医が加重負担で辞めないための措置だ。これ以上内科医が欠けると地域の基幹病院として機能しなくなる」と話している。

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000703010001