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2007年02月27日(火) 12時21分

JAL労組、7千人の情報無断保有…思想や容姿評価も読売新聞

 日本航空最大の労組である「JAL労働組合」が、同社の客室乗務員約7000人分の思想信条、家族関係や、容姿などに対する評価を含んだ個人情報を、本人には無断で保有していたことがわかった。

 同組合は「組合員への連絡や勧誘活動などに使用するために保有していたが、不要な情報も含まれており、不適切だった」と説明。事実関係の調査が終了した後にすべて削除するとしている。

 同組合によると、このような情報は1996年ごろから蓄積。個人情報保護法で民間事業者などの義務規定が施行された2005年4月まで、会社から提供された客室乗務員の氏名、社員番号、住所、電話番号などの個人情報に、同労組の幹部らが独自に収集した情報を加えたものを組合内でデータベース化していた。

 中には、容姿や能力、性格などの評価や、支持政党や病歴などのプライバシーに属する情報が付記されるケースもあった。

 05年4月以降も、新たに加入した組合員などの情報を加えていたが、同法の義務規定に定められた本人の同意の取得などは、同規定の施行以前から保有していた分も含めて一切行っていなかった。

 この問題について、冬柴国土交通相は27日の閣議後記者会見で、「とんでもない話で、個人情報保護法上の問題があるかどうかを調査したい」と述べた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070227it04.htm