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2007年02月26日(月) 06時05分

人民解放軍が同席、中国で商談中 ヤマハのヘリ輸出未遂朝日新聞

 ヤマハ発動機が軍事転用可能な無人ヘリコプターを中国企業に不正輸出しようとしたとされる事件で、中国企業はヘリの高い高度を飛ぶことができる能力に強い関心を寄せていたことが25日、わかった。ヤマハ発動機の社員が中国企業に出向いた際は、人民解放軍関係者が話し合いに同席していたことも判明した。

 静岡・福岡両県警の捜査本部や関係者によると、取引先の北京必威易創基科技有限公司(BVE社)は当初、ヤマハ発動機に対して「高い所から動くのによい」と高い高さを飛ぶ能力を評価。取引の打診をしてきたという。

 無人ヘリは、リモコン操作で高度150メートルまで上昇が可能だ。噴霧器の装備が可能で、全地球測位システム(GPS)を搭載。BVE社は解放軍と取引があることが判明しており、捜査本部が押収した「商談メモ」でも、解放軍がヘリの性能を高く評価していたとされる。

 また、ヤマハ発動機の社員がBVE社に出向いた際、話し合いの席に解放軍関係者がいたことが分かった。捜査本部は、ヤマハ発動機がヘリの操縦を披露した際にも解放軍関係者が参加した疑いがあるとみている。

http://www.asahi.com/national/update/0225/TKY200702250280.html