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2007年02月26日(月) 10時00分

鹿児島県議選公判 12被告、全員無罪日刊ゲンダイ

 03年4月の鹿児島県議選で、買収会合を開き現金を運動員に配って票の取りまとめを依頼したとして、公選法違反罪に問われた中山信一元県議(61)と妻シゲ子(58)、運動員ら計12被告=いずれも同県志布志市=の判決公判で23日、鹿児島地裁は「被告らの自白は不自然」とし、全員に無罪を言い渡した。
 検察側は中山被告に懲役1年10月、シゲ子被告らに同1年2月〜同6月を求刑していた。
 中山被告は逮捕時から一貫して否認し、6被告は捜査段階で自白し、罪状認否でも3被告が起訴事実を認めた。しかし、その後、いずれも自白を強要されたとして否認に転じた。弁護側も「買収会合自体が存在せず、事件は警察によるでっち上げ」と反論した。
 事件をめぐっては、県警に任意で取り調べられた同市内の男性が「捜査員に親族の名前を書いた紙を無理やり踏ませられた」として提訴。今年1月、鹿児島地裁は取り調べの違法性を認め、県に60万円の賠償を命じた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070226-00000011-gen-ent