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2007年02月25日(日) 19時03分

経団連「むつ委員会」、委員長が2カ月空席朝日新聞

 日本経団連の特別委員会のひとつ「むつ小川原開発推進委員会」の委員長ポストが2カ月間、空席になっている。むつ小川原開発地区は青森県六ケ所村にあり、国や経済界が高度成長期に開発を計画したが、00年に頓挫。再起を期して経団連は同年、むつ委員会を立ち上げて開発支援の姿勢を鮮明にしたものの、不透明な先行きに財界人の熱意は冷めてきたようだ。

 むつ小川原開発は、新たな重化学工業地帯として72年に計画されたものの、石油危機で暗礁に乗り上げた。00年、推進母体の第三セクター「むつ小川原開発」が約2400億円の負債を抱えて破綻(はたん)した。

 同社は清算され、事業は「新むつ小川原」が継承。経団連は10億円の基金を創設し、委員会は基金の管理と大型事業の誘致活動を担った。

 初代委員長は三菱化学元会長の古川昌彦氏。第2代は前田建設工業の前田又兵衛前名誉会長で、昨年5月、同社の上田恵一郎相談役と交代した。上田氏は前福島県知事の汚職事件に同社が絡んだことを受け、昨年12月に委員長職を辞任した。

 新会社社長の永松恵一・経団連常務理事は「重要な委員会だが、委員長を急に決める必要性はない」。5月の経団連総会までには決めるとみられるが、頼みのゼネコンからは談合問題もあって輩出しにくい状況で、人選難航が予想されている。

 新会社は2800ヘクタールの土地の開発を手がけており、約1700ヘクタールが売れ残っている。むつ委員会の誘致活動もあって国際熱核融合実験炉(ITER)関連施設が建設されることになったものの、今後も「トップ不在」が続けば、委員会の活動が鈍くなるのは確実だ。

 永松常務理事は「赤字がかさむ状態ではない」と説明するが、05年度は初の営業赤字に転落。基金を1300万円切り崩した。06年度の営業黒字も微妙な情勢だ。

http://www.asahi.com/business/update/0225/010.html