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2007年02月25日(日) 05時57分

電波の目がキャッチ、「星の素」 宇宙のガス分布を観測朝日新聞

 星の「素(もと)」になるガスが、銀河の中で分布している様子をとらえたデータベースを国立天文台が作り、25日にウェブサイトで公開した。

約5200万光年離れた銀河M88。電波写真(右)ではCOの分布がわかる=国立天文台提供

 星は、宇宙空間にあるガスの塊が収縮してできると考えられている。ガスの分布がわかれば、星の形成を知るのに役立つが、目に見える光(可視光)では観測できないので、電波望遠鏡による観測が行われている。

 国立天文台の研究グループは、ガスの分布を示す一酸化炭素(CO)分子の濃度を観測する直径45メートルの電波望遠鏡(長野県南牧村)の受信装置を改良。これまでの25倍の効率で観測できるようにした。01年から観測を始め、約8000万光年以内にある40の渦巻き銀河のデータを集めた。

 研究に携わった中井直正・筑波大教授は「今後も観測を続けて、100カ所ほどに増やしたい」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0225/TKY200702240323.html