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2007年02月24日(土) 11時05分

ウィニーで被害者情報など流出 山梨県警朝日新聞

 山梨県警の捜査員の私有パソコンから、事件の証拠物件を提出した人の名前や住所など、少なくとも500件以上の個人情報が入った捜査資料がインターネット上に流出していたことが、わかった。捜査員はファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を使用していたとみられ、県警は、パソコンがウイルスに感染し、ウィニーを介してネット上に情報が流れたとみて調べている。

 県警によると、資料には、証拠物件の提出者や所有者名が書かれたメモ、被害者の個人情報や過去に検挙した贈収賄事件のチャート図などの捜査情報が含まれていたという。この捜査員は現在は甲府署に勤務。一昨年春、長坂署から異動しており、県警ではいつ情報が流出したか調べるとともに、捜査員の処分についても検討している。

 昨年3月、岡山と愛媛の両県警で供述調書などの流出が相次いだことを受け、警察庁は全国の都道府県警にウィニーの使用を禁じる緊急の通達を出した。通達では、承認のないパソコンは警察に関する情報を削除した上で撤去し、庁内外にパソコンを持ち出す場合は情報を暗号化するよう求めた。

 山梨県警も同年10月から全職員に対し、業務上の情報を私有パソコンに保存することを禁止していた。

 県警は23日夜、情報が流出した事実のみ発表したが、詳細な内容については、「調査中」として明らかにしていない。

http://www.asahi.com/national/update/0224/TKY200702240144.html