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2007年02月24日(土) 00時00分

グループリビング、来月成田に完成朝日新聞

NPO法人「住まい・まち研究会」が成田市公津の杜3丁目に建設中の高齢者向け施設が完成間近となり、24日、現場見学会と講演会があった。施設は「少しの支えがあれば自立して暮らせる高齢者が、少人数で家族のように暮らせる住まい」という「グループリビング」の考え方に基づき、研究会のメンバーが話し合いながら、県内で初めて実現させたという。

 施設は京成線公津の杜駅から徒歩10分ほどの、住宅街の一角にある。木造2階建てで延べ床面積558平方メートル。コーディネーターを含む10人が暮らすことになる。

 プライバシーを尊重するため、居室はすべて南向きの個室にした。1人16畳ほどの空間に朝食が作れる程度のミニキッチンとトイレが付く。入居者を孤立させないため、昼、夕食は食堂に集まる。3月中旬に完成予定。

 建築家でもある、研究会代表の夏目幸子さんは「子どものいない夫婦や子どもが共稼ぎなどのため、『面倒を見てもらう子どもがいない』という高齢者が増えています。介護保険の適用対象にはならない高齢者でも、安心して自立した暮らしができるこのような住まいが、今後ますます必要になります」と話す。

 講演会には約50人が参加。神奈川県藤沢市内に全国初のグループリビングを作り、自らもそこで暮らす西條節子さんらが、「自分の考えを押しつけたりせず、自然なお付き合いを心掛けている」などと体験を語った。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000702240004