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2007年02月24日(土) 00時00分

予想下回り12億円朝日新聞

●愛媛FCのJ2経済効果は・・・●
 IRC発表 観客動員が課題

  いよぎん地域経済研究センター(IRC) は23日、昨シーズンにJリーグに参入したサッカーのJ2愛媛FCの県内への経済効果が12億1千万円だったと発表した。当初、13億9千万円と推計していたが、観戦の際のマイカー利用者が8割にのぼり、公共交通機関への波及が少なかったことや会場での飲食費の伸び悩みから約2億円下回った。IRCは「観客動員が増えれば、経済効果も上がる」 とみている。
(金島淑華)

  観戦者へのアンケートや愛媛FCへの聞き取り、県内の財やサービスの産業間の取引をまとめた県産業連関表(02年) などを基に算出した。

  競技場の整備費や愛媛FCのクラブや選手、観客らの県内消費分のうち、県内の産業に対する需要が7億3600万円、その需要により関連産業に及ぼされる効果や雇用者所得が消費に使われる効果は計4億7400万円と計算。これらを合わせて計12億1千万円の経済効果があったとはじき出した。

  また、IRCは昨年11月、伊予銀行員や県内企業の従業員らを対象に、愛媛FCのJリーグ参入に対する意識調査を実施。1261人から回答があった。

  「子どもに夢を与える」 「愛媛を全国PRできる」 という意見に8割以上が賛同するなど愛媛FCに対する見方は好意的な一方で、「選手をほとんど知らない」と答えた人が77・2%を占めた。試合に関する要望(複数回答) では「交通アクセスの改善」 を求める声が3割と「チーム戦力の増強」 (44・3%) に次いで多かった。選手の認知度の低さや交通アクセスの悪さからスタジアムでの観戦には消極的であることがうかがえた。

  IRCは「スタジアムでしか買えない限定品を販売するなど、目新しい仕掛けが足を運んでもらうきっかけになるのでは」 と話している。

http://mytown.asahi.com/ehime/news.php?k_id=39000000702240005