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2007年02月24日(土) 10時39分

高速船補助批判相次ぐ読売新聞

市「経営改善は可能」

 神戸市議会の本会議が23日開かれ、関西、神戸両空港を結ぶ高速船「神戸—関空ベイ・シャトル」を運航する市の第3セクター・海上アクセスに対して、市が2007年度に2億2600万円を補助することについて、野党会派から「補助に見合う効果があるのか」「赤字を膨らませる前に事業を中止すべき」などと批判が相次いだ。市は08年度までは補助を続ける意向を改めて示し、「経営改善は可能」と強調した。

 これに対し、鵜崎功助役は「海上アクセスへの補助は港湾の使用料を充てており、一般財源から支出している北神急行への補助とは性質が違う」と説明。市などが融資している約133億円の貸付金について、「債権放棄する気はなく、何年かかっても返済してもらう」とし、「同社は駐車場を無料化するなど経営改善策を計画しており、数年以内に黒字にできる」と述べた。

 別の議員から「住民投票で市民に存続の是非を聞いてはどうか」と問われると、鵜崎助役は「海上アクセスの再建は喫緊の課題で、住民投票は考えていない」と否定した。

 <クリップ> 海上アクセス 関空が開港した1994年、高速船を就航させたが、赤字で2002年に休止。神戸空港開港を機に昨年7月、再開したが、半年間の乗船率は採算ラインの半分にとどまった。約160億円の累積赤字を抱えているうえ、今年度上半期も2億1000万円の赤字で、同社は▽手荷物を運ぶポーターサービスの導入▽欠航時の代替バスの確保——などを3月下旬までに実施する。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news001.htm