「どうして、あそこまで嫌がるのか理解できない。みんなが『ぜひ、菅さんに』と言っているのに。何か、（スキャンダルなど出馬できない）別の理由でもあるのではないか」。民主党幹部はこう訝しがる。
迷走し続けている同党の対立候補選び。党外候補が相次いで辞退したため、都議会民主党は２１日、菅氏を念頭に「石原知事に勝てる最強の対立候補を擁立せよ」という決議文を採択し、小沢一郎代表に提出した。
世界的建築家の黒川紀章氏（７２）が「反石原」を掲げて出馬表明したが、党の政策と距離があり、黒川氏への推薦は期待できない。
このため、川端達夫副代表や興石東参院議員会長らベテラン議員が２２日、会談し、「粘り強く菅氏を説得していこう」との方向でほぼ一致。近く、都連会長の円より子参院議員が菅氏に出馬要請するとの情報もある。
熱烈なラブコールを前にしながら、菅氏はなぜか及び腰。２２日の定例会見でも「私が国会からいなくなったら一番喜ぶのは安倍晋三首相と（自民党の）中川秀直幹事長だ」「太陽が西から昇っても絶対やらない」と、表情をこわばらせながら出馬を完全否定した。
政界屈指の攻撃型議員が、都政私物化が問題視されている石原知事との直接対決をどうして避けるのか。地元・東京を見捨てるのか。
前出の党幹部はいう。
「菅氏だったら一丸となって戦える。先週末、小沢一郎代表と鳩山由紀夫幹事長、菅氏のトロイカ３人が『菅氏の不出馬を確認した』とされるが、あまりにも菅氏が嫌がるので『一応、菅氏の意向をくんだ』というポーズをつくっただけ。小沢、鳩山両氏も本音では『菅氏しかいない』と思っているようだ」
２６日夕には再び、トロイカ会談が行われる。小沢、鳩山両氏が菅氏を説得できるのか！？
ZAKZAK 2007/02/23