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2007年02月23日(金) 00時00分

出張旅費だまし取る 県職員 県営住宅の検査で 東京新聞

 県住宅課の複数の職員が、県営住宅の建設現場へ出張する際、実際には県まちづくり公社の車に同乗したのに、電車やバスなどの公共交通機関を使ったように装い、出張旅費をだまし取っていたことが二十二日、分かった。同課は担当部署の職員十六人から事情聴取し、事実確認を急いでいる。出張旅費は一回当たり数百円から数千円程度という。

 県は県営住宅の工事設計と監理を随意契約で同公社に委託している。同課によると、工事の節目には同課県営住宅整備室の職員が現場に行き、工事が法令や設計図書に適合しているかを検査する必要があるという。

 同室の職員が現場に行くときには、あらかじめ出張先や利用する交通機関、経路、運賃を同課の旅費システムに登録する必要がある。しかし、実際には登録した公共交通機関を使わず、同公社の職員の車に同乗して現場に行き、虚偽の請求をして出張旅費を受け取っていたという。外部からの指摘で職員から事情を聴いたところ、数人が不正を認めたという。

 同課は本年度の出張状況を確認、職員から事情聴取して出張旅費を不正に請求した回数やだまし取った額、手口などを調査する。また、これまで慣例的に不正が行われていなかったか、さかのぼって調べるという。 (林容史)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/cba/20070223/lcl_____cba_____003.shtml