ガス湯沸かし器などによる一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故が相次いでいる問題を受け、甘利経済産業相は２３日の閣議後記者会見で、事故防止強化策を発表した。
換気が必要な開放型湯沸かし器について、酸素不足で不完全燃焼防止装置が作動して停止した後は、再び点火できないようにする「インターロック」という装置の装着を夏ごろから義務付ける。ガス事業法などに基づく技術基準を定めた省令を改正する。
インターロックがかかるとメーカーやガス会社に依頼しないと解除できない。利用者には手間となるが、安全性向上のため義務付けが必要と判断した。
換気が必要な湯沸かし器やガスストーブには、「換気しなければＣＯ中毒で死に至る」との警告を製品本体の目につくところに表示するよう義務付ける。全国５１００万の全世帯に回覧板を回すなどして、ガス機器を使用する際は、換気しないとＣＯ中毒死する恐れがあると呼びかける。
ガス事業者などは「中毒死の可能性」を示唆することに抵抗を示していた。だが、経産省は、死亡の可能性を明示して、消費者に強く注意喚起する。
経産省は３月中にも、過去２０年間のガス機器によるＣＯ中毒事故について、メーカー名、型式などを含め公表する計画だ。