１５０億横領容疑の中国銀行元支店長、カナダ警察が逮捕（朝日新聞）

2007年02月23日(金) 20時36分

　２３日付の香港各紙によると、カナダ警察当局は１８日、０５年に中国からカナダに逃亡していた中国銀行の元支店長を、入国の際に身分を偽った虚偽申請の疑いで逮捕した。元支店長は中国で顧客の預金約１０億元（約１５０億円）を横領した疑いが持たれており、中国当局がカナダ当局に捜査協力を求めていた。

　中国との間で犯罪容疑者の引き渡しに関する条約がないカナダは、中国の経済事件関係者の主な逃亡先になっており、身柄の引き渡し問題が両国間の懸案になっている。

　逮捕されたのは同行の黒竜江省ハルビン市内の支店長だった高山容疑者。高容疑者は９８年から０４年にかけ、預金などを着服。資金をカナダに移転した上で同国に逃亡した疑いがもたれている。

　カナダには「中国建国以来最大の汚職事件」と言われるアモイ事件の主犯とされる頼昌星容疑者らも逃亡。難民申請をするなどして送還を拒んでいる。