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2007年02月23日(金) 00時00分

ドンキ放火事件 最終弁論も無罪主張 朝日新聞

 04年12月にさいたま市で3人が焼死した「ドン・キホーテ浦和花月店」など7件の連続放火事件で、現住建造物等放火などの罪に問われ、無期懲役を求刑された無職渡辺ノリ子被告(49)の弁護側による最終弁論が22日、さいたま地裁であった。弁護側は「犯人を見たとする目撃証言や自白調書の内容が合理的な疑いを超えて立証されていない」などとして、起訴事実すべての無罪を主張した。

 飯田喜信裁判長から最後に発言の機会を与えられた渡辺被告は「私は人を殺すようなことは一つもしていません。それだけは分かって下さい」と小さな声で言った。判決は3月23日に言い渡される予定。

 弁護側は、放火の媒介物がティッシュペーパーだったかの点や、放火現場で目撃された人物が渡辺被告かどうかについては、合理的な疑いが残るなどとして無罪を主張した。
 また、裁判所が有罪と認める場合には(1)犯行当時、認知機能が低下しており、抗うつ剤の服用で心神耗弱または喪失の可能性がある(2)浦和花月店で従業員3人が死亡した要因には店側の「圧縮陳列」や消火設備の不備なども影響している、として刑の減軽を求めた。

http://mytown.asahi.com/saitama/news.php?k_id=11000000702230001