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2007年02月22日(木) 00時00分

ハケンの昇格…「偽装請負」指摘で契約社員に切り替えZAKZAK

 クボタは21日、製造現場の派遣労働者約1000人を契約社員に切り替える方針を明らかにした。4月から順次実施する。子会社が労働者派遣法違反の「偽装請負」をしていたとして、大阪労働局から是正指導を受けたのを契機に、直接雇用に転換する。

 派遣労働者が加入する派遣ユニオン(東京)によると、1000人規模で直接雇用に切り替える例は珍しいという。

 切り替え対象となるのは、筑波工場(茨城県つくばみらい市)、枚方製造所(大阪府枚方市)など全国の8工場で働く派遣社員。契約は半年間で、最長2年まで更新する。採用試験に合格すれば、期間従業員を経て正社員になることも可能という。

 クボタによると、農業機器部品製造の子会社(大阪府堺市)が昨年10月、請負契約をしていた労働者を派遣契約に変更。しかし大阪労働局は今年1月、変更前の就労形態は業務を丸ごと任せる請負ではなく、実際は子会社の指揮・命令下で働く派遣労働だったと指摘、請負契約は偽装だったと認定した。

 労働局は、偽装請負があった場合、その期間も派遣期間に含むよう指導している。指導に沿うと、製造業への派遣の受け入れ期限である1年を越える労働者が出てきて、派遣契約を解除せざるを得なくなった。このため、クボタは子会社を含めたグループ全体で直接雇用に切り替えることにした。

ZAKZAK 2007/02/22

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007022234.html