厚生労働省は22日、アスベスト(石綿)による中皮腫(ちゅうひしゅ)の発生状況を調査する研究事業の一環として、来月1日から、アスベストを吸い込んだ恐れのある人を対象にした無料検診を始めると発表した。
千葉労災病院(千葉県市原市)など6病院からスタートし、5月ごろには20病院程度まで拡大する方針。
石綿を扱っていた企業に勤務する人や、退職者を対象とした検診システムはすでにあり、工場周辺住民の健康被害も明らかになった兵庫県尼崎市、大阪府泉南地域、佐賀県鳥栖市では、環境省が昨年8月以降に無料の住民検診を始めた。
今回は原則、この3地域を除いた地域の住民が対象。無料検診を受けられるのは、東北(宮城県)、富山、関西(兵庫県)、香川、熊本の各労災病院で、予約が必要。