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2007年02月22日(木) 16時18分

不正アクセス摘発2・5倍 昨年産経新聞

 他人のパスワードを無断で使い、インターネット上のサイトなどに侵入したとして、全国の警察が平成18年に不正アクセス禁止法違反容疑で摘発した事件は、前年に比べ2・5倍の703件だったことが22日、警察庁のまとめで分かった。統計を取り始めた12年以降で最多。

 情報技術を悪用するサイバー犯罪全体の摘発も、前年に比べ約1300件多い4425件で過去最多を更新した。オークション詐欺や18歳未満が性的被害に遭うケースが目立っている。

 警察庁は「インターネットの利用形態が広がり、サイバー犯罪は今後も増えるだろう」と分析している。

 不正アクセス先をみると、ネットオークションは394件で全体の56%。若年層で人気が高まっているオンラインゲームは223件で前年の約5倍になった。

 手口では、電子メールで利用者を偽サイトに誘導し、パスワードなどを入力させるフィッシングが前年の1件から220件と急増。

 スパイウエアと呼ばれる不正プログラムを使った犯行も前年の約6倍の197件、ウィニーなどファイル交換ソフトで流出したパスワードが悪用されたケースも19件あった。

 容疑者計130人の年齢をみると、20代が44人と最も多く、次いで10代(40人)、30代(28人)−の順。

 一方、ネットオークションで品物を送らず金をだまし取る手口が1327件で詐欺被害の83%を占め、児童買春・ポルノ禁止法違反など18歳未満が性的被害に遭うケースは前年比1・5倍の978件だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070222-00000026-san-soci