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2007年02月22日(木) 09時07分

転売装い数百億円架空計上 ソフト会社IXI粉飾決算朝日新聞

 東証2部上場で民事再生手続き中のソフトウエア開発会社「アイ・エックス・アイ」(IXI、大阪市)が、架空の製品を複数の業者間で転売したことにする「架空循環取引」で売り上げを水増ししていた疑いがあることが分かった。同社の元役員の一部が管財人の弁護士に「売上高の8〜9割を水増ししたと思う」と認めているという。架空の売り上げ計上は数年間で数百億円に上るとみられ、証券取引等監視委員会は、同社から任意で過去6年間の決算資料などの提出を受け、粉飾決算の解明を進めている模様だ。

IXIをめぐる架空取引の流れ

 IXIは今年1月、約103億円の簿外債務が発覚するなどして、民事再生法の適用を申請。今月22日に上場廃止が決まっている。

 管財人などによると、日本IBMが昨年7〜8月にリース大手の東京リースに発注した業務用ソフトウエア開発に絡み、本来なら日本IBMが東京リースに支払うべき代金約103億円をIXIが支払うという「債務引き受け」契約を結んだ。製品は最終的にIXIに納品されることになっていた。

 開発自体は東京リースがソフト開発会社など十数社に下請け発注。下請け各社への支払いは東京リースが事前に行い、IXIは納品後に一括して代金を東京リースに支払う仕組みだった。しかし、IXIは製品の販売先を確保できず、この取引が正規の社内手続きを経ずに簿外で処理されていたことが判明した。

 同社の社内調査で常務のほか役員ら3人が関与していたことが判明。その一部が「03年ごろから架空循環取引を行うようになった」と証言したという。

 複数の関係者によると、東京リースを仕入れ先とする製品はそれまで、主に大阪市のソフト開発会社など3社に転売されていた。3社は、この問題の取引では東京リースの下請け発注先になっていた。最終的な販売先や末端の利用者が判明しないケースがほとんどで、製品が実在していなかった可能性が高いという。

 IXIの売上高は、05年3月期に約175億円だったのが、06年3月期には約401億円に急増。管財人はこのころから架空循環取引が本格化した疑いが強いとみている。

 日本IBMは「正規の取引ではないと判断しており、当社は無関係」と主張。東京リースは「下請け各社へは確実に送金している。架空循環取引に巻き込まれた可能性がある」としている。

 IXIは今年1月、不正取引に関与したとして常務と営業・開発本部長に辞任を勧告するとともに、執行役員と幹部を解雇した。常務ら2人は辞任した。管財人は同月30日、4人を特別背任容疑で大阪地検に告発している。

http://www.asahi.com/national/update/0221/TKY200702210319.html