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2007年02月22日(木) 00時21分

北朝鮮労働党機関紙、金正日総書記の後継者問題を示唆するような論説記事を掲載フジTV

北朝鮮労働党の機関紙が、金正日総書記の後継問題に言及したとも受け取れる論説記事を掲載した。こうした中、来日中のアメリカのチェイニー副大統領は、拉致問題への最大限の理解を示している。
安倍首相との会談の冒頭、チェイニー氏は「拉致された人の悲劇の解決も、共通の課題だ」と述べ、拉致問題解決に協力する考えを強調した。
チェイニー氏は22日、拉致被害者家族の横田夫妻と面会する予定となっている。
一方、北朝鮮の労働新聞は20日、金正日総書記の後継者問題を示唆するような論説記事を掲載した。
「白頭(ペクトゥ)の不夜城」と題された記述の中に、「白頭山将軍星」、「白頭光明星」、「白頭山陽光」と表現されるものがある。
コリア・レポートの辺 真一氏は「『白頭山の将軍星』というのは、先代の金日成主席を指す。『白頭光明星』は、金正日総書記を指します。続いて『白頭山陽光』は、初めて登場する名前ですけども、おそらく3代目を指すのではないか」と語った。
金総書記の生家があり、「革命の聖地」といわれる白頭山だが、記事では「白頭山将軍の血筋に沿って流れる民族の新たな春の機運が、時々、刻々と流れている。白頭山将軍星、白頭光明星、白頭山陽光があふれた朝鮮の幸福、将軍に恵まれる幸福の中で、年々歳々、繁栄する朝鮮の大幸福が、きょうも白頭山から流れている」と訴えている。
文中には、「将軍の血筋」や「民族の新たな春」などの言い回しが頻繁に登場し、後継者問題を示唆する内容となっている。
辺氏は「金正日総書記の場合は、もう少しはっきりとした言葉が使われていましたね。例えば、『党中央』という言葉が使われました。今回の場合は、それに比べますとかなり抽象的な表現ですね。ですから、この表現が今後、どういう形ではっきりと3代目を指すような表現に変わっていくのか、注目したいと思います」と話した。
この記事を書いたのは、労働新聞論説委員のソン・ミラン記者。
ミラン記者は「敬愛する将軍さまは、わたしがお書きした政論(記事)をごらんになり、大変お喜びになり、文章をとてもよく学んだと。文章がとても上手だと、過分な評価をくださいました」と語った。
ミラン記者は、これまでにも後継者問題についてたびたび言及し、金総書記の全幅の信頼を得ているという。
毎日新聞社の鈴木琢磨編集委員は「このソン・ミランという名前があってこそ、この記事がより説得力を持って、向こう(北朝鮮)の読む人は、後継者が順調に養成されているというふうに読むと思う」と語った。
後継者について、辺氏は「年齢的に、金正男(キム・ジョンナム)氏はことし36歳ですから、クリアしていると。二男の金正哲(キム・ジョンチョル)氏はことし26〜27歳ですから、一応、後継者としての年齢的状況は整っていると。三男は、まだちょっと若いんじゃないかと思いますね。(後継者は)何ともいえないですね。何となく神秘的なところも漂わせているところを見ると、今もって表に出てこない三男の可能性もないとはいえませんしね」と語った。
2007/02/22 00:21

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