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2007年02月22日(木) 20時26分

福井日銀総裁、なお段階的に利上げ続ける方針朝日新聞

 21日に短期金利の誘導目標を0.5%に引き上げたばかりの日本銀行の福井俊彦総裁は22日、参院財政金融委員会で「徐々に可能な限り金利を上げ、金利機能の働き方を強くしていく」と述べ、経済情勢に合わせて今後も段階的に利上げを続けていく方針を明らかにした。政府・与党には利上げに批判的な意見も根強いことから、市場では次の利上げ時期は参院選後の今秋以降との見方が多い。これに対し、この日の発言は、株高や円安など金融市場の動向によってはその時期が早まる可能性もあることを示唆したものだ。

 峰崎直樹委員(民主)の質問に答えた。福井総裁は「当面はかなり低い金利で金融緩和環境を維持する」としながらも、「日本経済の潜在成長力を上げるためには、資金・資源の最適配分をするために金利機能を働かさなければならない」などと述べ、安倍内閣が掲げる成長戦略のためにも金利水準の修正が必要と強調。低金利の期待が定着すると、行き過ぎた円安など資金の流れにゆがみが生じるという「金利正常化論」を展開している。

http://www.asahi.com/business/update/0222/174.html