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2007年02月21日(水) 00時12分

国民年金強制徴収、07年度は倍増し60万件…社保庁読売新聞

 社会保険庁は20日、2007年度の事業計画を公表した。

 国民年金保険料の悪質な未納者対策として、強制徴収の大幅な拡充を打ち出したことが特徴だ。強制徴収の件数の目標を06年度の35万件からほぼ倍の約60万件に拡大し、最終手段である財産差し押さえも辞さない姿勢を明確にした。

 悪質な未納者らに対する強制徴収は、〈1〉最終催告状の送付〈2〉督促状の送付〈3〉財産の差し押さえ——という手順で行われる。従来、強制徴収は例外的な措置だったが、未納問題の深刻化で、06年度から積極的に活用され始めた。

 社保庁によると、06年12月末現在で、最終催告状の送付件数は25万件を超え、差し押さえは約1300件に上った。催告状の送付件数は、06年度末には35万件程度に増える見通しだ。07年度は対策をさらに進め、市町村の所得情報を活用し、「所得があるのに保険料を払わない」というケースのうち、特に悪質な約60万件に対象を拡大する。

 社保庁は07年度の保険料納付率の目標を80%としているが、05年度末の保険料納付率は67・1%にとどまっている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070220i215.htm