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2007年02月21日(水) 23時17分

ミシュラン異変 「タイユバン」格下げ、二つ星に朝日新聞

 星の数でレストランを格付けする旅行ガイドで知られるフランスのタイヤメーカー「ミシュラン」は21日、07年の仏国内版ガイドを発表した。33年間三つ星の座を守り続けて「三つ星レストラン」の代名詞と言われたパリの名門「タイユバン」を二つ星に格下げ。半世紀ぶりに女性三つ星シェフを誕生させるなど変動が大きく、仏料理界に衝撃を与えている。

二つ星への格下げが決まった名門レストラン「タイユバン」。丁寧なサービスでも知られてきた=パリ8区で

 三つ星に昇格した女性は、南仏バランスの「メゾン・ピック」でシェフを務めるアンヌソフィー・ピックさん(37)。女性としての三つ星昇格は4人目で、1951年以来。このほか、名門ホテル「ムーリス」など4店も三つ星となった。

 逆に、三つ星から二つ星に格下げされたのは、タイユバンのほか、名門ホテルジョルジュ5内の「サンク」。このほか、三つ星だった3店が経営理念の変更や経営者交代などで、すべての星を失う結果となった。

 タイユバンは73年に三つ星を獲得。芸能人や政治家に愛される一方、大店舗を構えて多くの市民や観光客も集めてきた。こうした戦略が裏目に出たとの見方がある。

 やはりパリの往年の名門だった「トゥール・ダルジャン」が昨年、二つ星から一つ星に格下げされただけに、ミシュランの名門離れが進んでいるとの分析も出ている。

http://www.asahi.com/international/update/0221/015.html