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2007年02月21日(水) 19時29分

普通預金金利、週明けから引き上げ続々 ローンも負担増朝日新聞

 日本銀行の利上げ決定を受け大手銀行各行は21日、週明けから普通預金金利を引き上げると発表した。預金金利の受け取り額は増えるが、「超低金利が低金利になっただけ」(ファイナンシャルプランナー)との指摘もある。一方で住宅ローンなど借入金利にも上昇圧力がかかり、誰もが金利アップの恩恵を実感できるわけではなさそうだ。

 三菱東京UFJ、みずほ、三井住友、りそななど各行は同日、普通預金金利を現在の年0.10%から0.20%に、住友信託は0.20%を0.25%に、それぞれ引き上げると発表した。いずれも26日から実施する。

 今回の利上げに伴い国内銀行から家計に支払われる預金金利は、第一生命経済研究所エコノミストの熊野英生氏の試算で年間6645億円増える。住宅ローンなどの金利負担の増加分は1778億円。家計全体では差し引き4866億円の恩恵がある、という。

 ただ、預金金利アップの恩恵は富裕層に偏る。ファイナンシャルプランナーの三輪鉄郎氏は「多くの人は、預金額に比べ住宅ローン借入額の方が2000万〜3000万円とボリュームがある。ローンの負担増の影響の方が大きいかもしれない」と話す。

http://www.asahi.com/business/update/0221/140.html