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2007年02月20日(火) 08時00分

「試写会に入れる」とニセの記者名刺売る 容疑で男逮捕朝日新聞

 ネットオークションで知り合った女性に、記者を装えば映画の試写会に入場できると偽ってにせの記者名刺などを売ったとして、警視庁は東京都文京区の無職の男(32)を詐欺容疑で逮捕した。

 大塚署の調べでは、男は1月11日、都内で同日夜開かれる映画「ユメ十夜」の監督、出演者らの舞台あいさつ付き試写会に「雑誌記者を装えば入場できて記者席に座れる」と偽り、実在する出版社のにせの名刺と試写会の案内ファクスを40代の女性会社員に渡して代金1万7250円をだまし取った疑い。容疑を認めている。

 男は1月初めにネットオークションに「良席確保」と出品。試写会当日の夕方に女性と路上で落ち合い、金と引き換えに名刺などを渡した。

 女性が会場入り口で提示した際、過去の試写会に何度か同じ名刺を持った入場者がいたことから怪しまれて入場できなかった。女性は同署の調べに「怪しい話とは思ったがどうしても行きたかったので買ってしまった」と話しているという。

 男は、試写会の観賞記事を雑誌などに寄稿して原稿料を得ていたことがあったため、各種試写会の案内ファクスが手に入り入場方法を知っていた。「記事を書いてもあまり金にならなかったので別の利用法を考えた」と供述。同様の犯行を過去にも繰り返したことを認めている。

http://www.asahi.com/national/update/0220/TKY200702190338.html