資格講座の受講者名簿を基にパソコン購入などの話を持ちかけ現金をだまし取ったとして、北海道警は２０日、電話勧誘販売業「テクノビジネス」（札幌市中央区、破産手続き中）元社長岩見雅文容疑者（４７）（同市豊平区平岸）ら８人を詐欺の疑いで逮捕した。
岩見容疑者らは２０００年以降、北海道から沖縄県までの男女と計約２４００件の違法契約を結び、計８億２０００万円をだまし取っていたとみられる。道警は長野県警などと連携し、巨額詐欺事件として全容解明を進めている。
調べによると、岩見容疑者らは０５年４月〜０６年８月、他社のビジネス関係の資格講座を受講したことのある男女５人に電話し、「あなたの名前がデータに残っている。データ消去に費用がかかる」などと言って、計３８９万円をだまし取った疑い。
岩見容疑者らは、名簿業者から入手した名簿を基に、自宅や職場、携帯電話に電話し、勧誘マニュアルを使って「データが残っていると、いつまでも勧誘の電話が来る」「商法改正で、物品でないと分割が組めない」とうそを言って、強引に「サクセスマネジメント」と称したビジネス書籍やパソコン購入を呼びかけていた。
同社を巡っては、北海道経済産業局が昨年１２月、違法な勧誘があったとして、特定商取引法に基づき６か月間の業務停止を命令した。道警も同月、同法違反容疑で家宅捜索した。